印刷豆知識

画像データについて

 近年、デジカメ・スキャナの低価格化ともに、普及率も年々高くなっています。
 また、製品の性能も上がり、自分で撮ったデジカメの写真や、スキャナのデータを原稿にして印刷物を作成することも十分可能になってきました。画像データでの入稿は撮影やスキャナの料金が不要になり、印刷工賃を抑える方法の一つでもあります。
 しかし、撮影時・スキャニング・その後の画像加工の段階などで、印刷用としての画質が保たれていない場合、印刷時に画像のクォリティが大きく落ちてしまう可能性もあります。
 印刷に使える画像データを準備していただくためには、以下のポイントにお気をつけ下さい。

画像データの仕組み

 デジカメやスキャナの画像データは、「ビットマップ」と呼ばれるドット(点)の集まりで構成されたデータ形式の画像です。(図-1)
 画像を構成するドットはそれぞれ色や輝度の情報を持って配置され、色の階調が美しいため写真などの画像に適したデータ形式です。

 しかし、画像を拡大すると絵柄を構成するドット自体も拡大されるため、ジャギーと呼ばれるギザギザが出てしまいます。この「ジャギーが目立つデータ」イコール「画質が悪い」ということになります。(図-2)そして画質は一度落ちてしまうと元に戻せないため、撮影・スキャニングの際には「画像サイズ」と「解像度」のこのことを考慮して、作業する必要があります。



「画像サイズ」と「画像解像度」

 画像データは「画像サイズ」と「画像解像度」によって表されます。
 データの画像サイズとは、画像を構成するドット数で大きさを縦×横の値で表したものです。単位に「ピクセル」を使い、縦横のピクセル数が多いほど大きい画像ということになります。
 画像解像度とは、1インチあたりのドット数を「dpi」という単位を使い表したもので、解像度が高いほど、詳細で美しい画質を表現することができます。
 つまり、画像サイズのピクセル数を紙などに表示する場合、センチやインチといった単位に換算するため、このときの「1インチあたりのドット数の量」によって印刷時の画像の解像度が決定されます。



印刷で使える画像データとは

 印刷で使う画像データは、写真が主役のカラー印刷の場合は350dpi、一般的な印刷物で300dpi、一般の新聞などで170dpiという解像度が印刷使用時の大きさで必要となっています。
 印刷で使う画像の解像度は、
 画像サイズ(ピクセル)÷必要な解像度(dpi)=使用サイズ(インチ)
 という計算で求められます。
 つまり印刷で使う画像データが1379×1379ピクセル、必要な解像度が350dpiの場合は、
 1379÷350=3.94インチ
 1インチ=2.54センチなので 3.94インチ×2.54センチ=10センチ
 必要な解像度で使える大きさは10×10センチということになります。
 そして、印刷で使うサイズをこれより大きくすると解像度が下がるため、画質が低下して(ジャギーが目立って)いきます。ですから、印刷に使う画像データを準備する場合は、最終的に使う大きさや画像データが使える大きさを考慮しておく必要があります。



  • 注 画像解像度は、上記に示した必要な値に満たない場合でも印刷時のクオリティに大きく影響することはありません。また、使用する画像の絵柄や印刷物の種類によっても大きく印刷結果がことなることがありますので、画像データ入稿の際はお尋ねください。





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