花知ヶ仙登山(2002年8月18日 小雨)

<悪天候の遠藤登山口>
お盆休みの最終日、いつものオッサン三人組で行動。
津山を8時に出発し、登山口へは9時前に到着。
上斎原村に入ったあたりで小雨が降り、雲行きは非常に怪しい。
そういえば台風13号が近づいているのだった。

車で遠藤集落を越え、遠藤杉の巨木が立ち並ぶ、三ッ子原林道へ。
林道分岐に岡山ナンバーの乗用車が一台あり、多分、先客だ。
少し先に車を進めると、徒歩のハイカーが歩き、会釈をして、横を通過。
我々は、小雨の中、登山口対面の広場に駐車。
登山準備をしていると、先ほどのハイカーが登山口に入ってゆく。

<登山開始>
登山口の杖を、それぞれが手にして登山開始。
沢を二ヶ所ほど渡り「山頂まで600m」の看板を曲がり、尾根筋のはじまり。
ここを過ぎると、いきなりヤブコギがスタートする。
踏み跡ははっきりしているが、笹類が茂り、足元も見えないほど。
おまけに雨露か朝露かで、全身びしょ濡れになる。

私以外の二人は、Tシャツ姿の為、ヤブと悪戦苦闘する。
ヤブになったり開けたりを繰り返しながら、急坂を登る。
森は美しく、視線を上げれば、美しく広がる広葉樹林。
笹ヤブの間に、ツゲなどの低木も生い茂る。
ヤブはますます深く、よいしょよいしょと登ってゆく。
幸いにも、曇り空でさほど暑くはないが、道はますます急に。

前方に、先ほどの先客の姿が見え始める。
こちらのほうが少しペースが早く、徐々に近づいてくる。
挨拶を交わし、先に行かせてもらう。
急登がゆるやかになるが、ブッシュは一層厳しくなる。
全体に高木が減ってくると、山頂も近づいてきているあたり。
オッサン三人組は、息を切らしつつも、休憩無しでいってしまう。

<曇天の山頂>
ヤブコギですっかり濡れた頃、眼前がぱっと開け、山頂に到着。
三角点と山頂標識が、ひっそりとたたずむ山頂。
ブッシュの中に、少しばかり開けた山頂広場。
グルリと視界をさえぎる程度の低木に囲まれ、視界は狭い。
おまけに天気も悪く、どうにもならない状態。
休憩していると先ほどの登山者も登頂されてくる。
倉敷からの方で、あの山この山の話をしばらく楽しむ。

山頂からは、東と南にかすかな踏み跡がある。
どちらにも、かなりのヤブコギが待っていそうな雰囲気。
展望を求め、東方向の踏み跡を少したどってみる。
目印の赤テープがあり、間違いなくルートはあるようだ。
少し先の、枯れ巨木の近くまで行くが、その先が怪しく、結局引き返す。

山頂には、枯れ巨木の他にも数本の木がある。
モノの本には三角点近くの登れる木からの展望が良いとある。
これは、と思えるカエデに登ってみる。
見晴らしを楽しみにしてみるが、葉が茂り見えづらい。
もっとも、天候が悪く周囲は真っ白でもあるのだが。
それでも空を仰げば、所々に青空が見られる。
雲は下から登ってきて、雲の上端あたりにいるような感じだ。

<下山>
山頂をうろついた後、下山は往路を引き返す。
登り以上に、下りの急坂は歩きにくい。
草木につかまりながら、滑らないようじっくり下る。
途中、二ヶ所ほど、妹山が綺麗に見える場所がある。
ちょうど「マイカー登山・中国道」(山と渓谷社)の花知ヶ仙に出ている写真。
ただし、この本には、この山を三ヶ上と紹介しているが、これは妹山の間違いかも。
この写真が出ている位置で確認するが、三ヶ上は妹山に隠れて、見えない位置だ。

600m看板のあたりから、また小雨になる。
あっという間に下山した気持ちになって時計を見ると、30分弱。
さて、考えてみると下山のほうが時間がかかったことになる。
確かに急坂に負け、ヨタヨタと下ってきてはいるのだが。
岡山の山の中でも、高峰に位置する花知ヶ仙。



<コースタイム>(カッコ内は分)
三ツ子原林登山口(2)600m看板(21)山頂三角点(27)登山口



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