櫃ヶ山 登山(2007年3月17日 くもり)
<卒業記念登山>
友人のバリ父氏から、教え子の卒業記念に櫃ヶ山に登るので、一緒にどうかとのお誘いが。
これは女子高生との楽しい山行かと、友人のガキタロウ氏と共に同行をお願いする。
氏は高校ワンダーフォーゲル部の顧問を務める山男で、私の高校山岳部の先輩でもある。
密かな期待部分を詳しく聞けば、現在のワンゲル部員は全員男子ということであった。
部員4名、顧問はバリ父氏と美女プーさん氏、同行のガキタロウ氏と私の8人パーティ。

津山を早朝に出発するが、土曜の国道313号はガラガラで、到着時間までに余裕が出来る。
時間つぶしもかねて、旧勝山町の真ん中の、以前から行ってみたかった三角点を探索する。
城山森林公園を車で登り、管理棟と東屋のある広場の隅に三角点を見つける。
四等三角点、点名「城山(262.5m)」は、まだ新しく、刻印もはっきりと判別できる。
きれいな三角点に満足し、集合場所、登山口の旧湯原町久納へ向かう。

久納の広い歩道に車を置き、ワンゲル部一行と合流、大庭皿の登山口へ向かう。
今回は、大庭皿川沿いから登り、時計回りに周遊するコースを歩く。
バリ父氏が先頭を歩き、生徒、プーさん氏、ガキタロウ氏、私の順で続く。
少し行くと竜頭ノ滝、高さ13m、幅3mの立派な滝で、力強く流れ落ちている。
滝から少し戻り、細尾根に取り付き少し登ると、久納からの道に合流する。

<卒業記念テスト>
合流から細い道を登ってゆくと、忘れ去られたような大庭皿の集落跡を通過する。
廃屋や棚田が並ぶが、ここまでの道程は、往時の生活の大変さを想像させる。
文献によれば、江戸時代中期から戦後まで続いた、裕福な部落だったらしい。
大庭皿の集落を過ぎ、林間をしばらく行くと、新設された広域林道を横切る。
ここで生徒向けの読図テストがあり、私も参加し、合格を頂きうれしくなる。

渓流沿いを歩き、縦走路直下の急坂で再度読図テスト、ここでは見事不合格。
原因は新設林道の後、こまめな読図をせず、地形図上のルートを信用していた為。
読図をする上で注意しないといけない事、地形図上の線を信じきってしまっていた。
現在のルートは、以前の地形図の破線とは全く違うコース取りになっている。
ちなみに最近発刊の、新・分県登山ガイド「岡山県の山」の地図も間違っている。

最後の急坂をスリップしながら登りきり、星山と櫃ヶ山の間の縦走路に立つ。
縦走路に立てば、いきなり、すばらしい景色が待ち受ける爽快ルート。
星山へと続く縦走路は、連なるピークが美しく、立ち止まっては眺めてしまう。
途中、旧ルートとおぼしき所を発見し、次回はぜひ調査してみたいと考える。
少し風のある曇天の中、それぞれのペースで山頂への最後の坂を登る。

<卒業記念下山>
一息で到達した山頂からは、伯耆大山をはじめ、周囲の山々がぐるりと見渡せる。
今朝のものだろう、山頂付近の樹木は、うっすらと雪化粧している。
この山頂から見下ろす下界は、なかなか迫力の高度感で気持ちがいい。
ホットスカイウォークの記念碑が多くあり、親しまれている山の姿を感じる。
皆で山座固定をしたり、風景を楽しみ、記念撮影などの後、北向けに下山する。

天狗の森はパスし、急坂を転がらないように、転がりながら、ひたすら黙々と下る。
急坂の下部、銀嶺水のあたりで、初めて出会う登山者、単独男性とすれ違う。
強い北風、冷えた黒土、乾いた枯れ茅、まだ冬なのだ、と教えてくれる。
今年の冬は雪が少なかった為か、カシワの残り葉がとても多い。
落葉広葉樹の明るい林間を下りながら、コゲラが木をたたく音を聞く。

広域林道先端部の工事箇所の辺りで、雪がちらつき始める。
日差しと雲が細かいサイクルで入れ替わる中、久納登山口へ到着。
下山後、登山口からすぐの足温泉で、全員で気持ちよく汗を流してから解散。
ワンダーフォーゲル部卒業生、山あり谷あり、これからの人生に幸多からんことを。
ガキタロウ氏と私は、大好きな久世のとんかつ屋でラーメン定食を食べて帰路へ。



<今回のコースタイム>
久納登山口8:02−日の谷登山口8:10−8:19竜頭の滝8:25−8:35久納分岐8:40−8:55林道分岐9:02 −9:38標高800m付近9:54−尾根分岐10:06−10:20山頂10:44−七合目10:59−五合目11:12−11:50久納登山口

<今回の歩行時間>
日の谷登山口−1時間36分−櫃ヶ山山頂
櫃ヶ山山頂−1時間6分−久納登山口


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