三ヶ上登山(2007年5月19日 くもり後雨)
<春の雨>
ガキタロウ氏とスズノコでも探しに行こうかと、三ヶ上に向かう。
昨夜、仕事が遅くなり帰ったのは午前様、就寝したのは午前2時前。
目覚し時計で無理やり覚醒、約束の午前5時、ガキタロウ氏を迎えに走る。
天気予報は雨とも聞いていたが、奥津温泉の手前から、三ヶ上がくっきりと見えはじめる。
雨の山行を覚悟していただけに、もうけた気分になりながら、沢沿いの登山口に到着。

路面は既に乾き始めているが、昨夜の大雨の残り露を気にして、カッパを上下着込む。
ぼつぼつと歩き始めると、牧場跡にワラビが沢山出ており、手折りながら歩く。
白地に紫線の小ぶりなスミレが道端を彩り、見上げればヤマフジが咲き誇る。
昨年登った時には気づかなかったが、標高750mの左カーブに「水場」の看板が出来ている。
看板には「カツラの木」ともあり、気になるところだが、下山時に行ってみることにする。

ロープ場の近くでは、ウスギヨウラクが咲き始めており、数年ぶりに出会う姿が懐かしい。
尾根筋に乗ると、イワカガミ、ユキザサ、チゴユリ、ショウジョウバカマが道の両側に続く。
ここまで、露もほとんど着いていない道のりで、スパッツだけでも良かったなと話をする。
カッパで大汗をかきながら山頂に到着、さわやかな風が吹き気持ちよい。
展望も爽快で、周囲の山々が見渡せる。泉山の山頂付近のみ、雲に隠れている。

休憩後、山頂の役行者と不動明王にお参りし、三角点へ向かう。
中央ピークに登りきり、振り返ってみれば、惚れ惚れするような三ヶ上の姿が。
ここから眺める三ヶ上は、数ある岡山の山の中でも有数の美しい山だと思う。
数年前、ネマガリダケの切り株だらけだった道は、しっかり踏まれ、立派な道になっている。
三角点までスムーズに到着し、笹原越しに国道179号と奥津の集落をを見下ろす。

<下りは大雨>
三角点で休憩後、近くのネマガリダケのヤブに突っ込み、スズノコを少し分けてもらう。
続いた雨の為か上物が多く出ており、迷わないよう声を掛け合いながら熱中する。
スズノコ折りに満足し、中央ピークに差し掛かったところで、急に雨が降り始める。
あわててザックカバーを付け、帰り道の雨で助かったと話をしながら、足早に下山開始。
雨の為、面倒になってしまった私は、復路にと思っていた山頂の写真を写さずに下ってしまう。

しばらく小雨だったが、水場のあたりから、雨足が猛烈に強くなる。
水場に行ってみたかったが、とりあえず早く下ろうと、今回は見送る。
登山道はあっという間に川のように、さらに滝のようになる。
ガキタロウ氏はなかなかフードを被らず、顔も頭もしっかり濡れている。
実はバイク用のカッパで、もともとフードが付いていないものだったらしい。

滑る足元に気を取られるが、登山口まで残り少しと思うと気分は軽い。
結局、登山口まで激しく雨は降り続き、足元は泥まみれで車に到着。
カッパのまま車に乗り込み、土曜で休みの上斎原振興センターのガレージを借りて着替える。
帰り道、運転をしながらアクビ連発で、助手席のガキタロウ氏はさぞ不安だっただろう。
苫田ダムまで下ってくると、今までの雨はうそのように、道路は乾き太陽も出ていた。



<今回のコースタイム>
登山口6:01−水場6:21−牧場柵6:41−7:01山頂7:05−7:18三角点峰7:26−山頂7:51−8:23登山口



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