毛無山 ・
白馬山 ・
金ヶ谷山
縦走(2007年6月2日 くもり)
<田浪から毛無山へ>
ガキタロウ氏に午前4時に迎えに来てもらい、氏の車で毛無山へと向かう。
徐々に明けゆく空を見ながら、パンだ、おにぎりだ、と食べ過ぎてしまう。
すっかり明るくなった頃、毛無山山の家の駐車場、一番乗りで車を置く。
ガキタロウ氏に入山届を記入してもらい、登山口へと向かう。
山の家からの林道は、しっかり草刈りがされており、快適に歩ける。
一つ残念なのは、山野草までもが一緒に刈り払われていることか。
のんびりと話をしながら登ってゆくが、歩くほどに胃が張って不快になる。
いくらも歩いていないのに、ガクンとペースが落ちてしまう。
ガキタロウ氏に付いて行けなくなり、道端の草花を眺めながらのんびり歩く。
四合目大岩の下の水場に、新しくコップが設置されているのを見つける。
登山道の周辺では、区画を作り、ブナの発芽調査が何ヶ所も行われている。
私よりも、相当速く歩けるガキタロウ氏は、すっかり見えなくなる。
九合小屋で一緒に小休止し、またもや離されながら、毛無山山頂へ到達する。
<毛無山から白馬山へ>
山頂は、濃いガスの中に入っており、展望は全く得られない。
時折、東の空が広がろうとするが、すぐに次のガスが被ってくる。
登りで火照った体だが、強風で一気に冷えてくる。
山頂から、地形を確認したい場所があったのだが、今回はあきらめる。
この状態で長居は無用と、写真だけ撮り、早々に白馬山へ向かう。
縦走路に入ると、だんだんと体が軽く感じられるようになる。
ようやく腹がこなれたのか、体が出来たのか、徐々にペースアップ。
進むにつれ、ガスが上がり、展望も広がって、気持ちも昂ぶってくる。
俣野分岐では、花を終えたカタクリが大きく葉を伸ばしている。
今年の2月、逆のコース取りで、雪の中、歩きつめたのを思い出す。
雪の道、新緑の道と歩いているので、次に来るのは紅葉の道だろうか。
快適な縦走路を歩き、朝露でしっとり濡れている白馬山山頂に到着。
<白馬山から金ヶ谷山へ>
白馬山からの縦走路は、クマザサが伸び始め、鬱蒼とした雰囲気になる。
ガスと木立の間から、目標の金ヶ谷山の端正な三角形の山頂が見え隠れする。
途中、金ヶ谷山、朝鍋鷲ヶ山、三平山と続く稜線を眺められる場所がある。
今回は金ヶ谷山までだが、いつか全線を歩き通してみたいものだ。
しつこいほど続くアップダウンをやりすごし、道を急ぐ。
急ぐのも、つもりだけで登りに負け、立ち止まることが次第に多くなる。
1018mの標高点が右手に大きく見え、ルートは北へ大きく針路変更する。
金ヶ谷山登山道との分岐あたり、展望の開ける場所で大休止。
分岐からの急登、木製の階段をひたすら登って、一息で金ヶ谷山山頂。
山頂は広さはあるのだが、潅木が茂り、あまり展望は得られない。
南に向けて、笠杖山から新庄村の中心部への展望は見事だ。
この先に朝鍋鷲ヶ山へと続く縦走路が、手招きしているように見える。
天気は曇天で暑すぎず快適だが、太陽が照っていたらと思うとぞっとする。
<金ヶ谷山から白馬山へ>
本日は、ピストン縦走ということで、金ヶ谷山頂で折り返す。
今歩いてきたばかりの道を、白馬山へ向けて再び歩く。
展望の少ない林間が多く、飽きそうになりながらの道程を繰り返す。
ガキタロウ氏と、次回は車二台で来て、ピストンはやめようと話し合う。
山の雰囲気は、春から夏への境目のようで、春の花の多くは終わりかけ。
そのかわり、みずみずしい新緑が足元にも頭上にも広がっている。
特にイワカガミの緑の葉の美しさは、薄暗い林床で特別に光っている。
ところどころ、ギンリョウソウがひっそりと咲き、良い雰囲気だ。
縦走路の南側には、キラキラと光る土用ダムの湖面が見られる。
金ヶ谷山から白馬山までの区間は3kmほどあり、歩き応えがある。
区間の最低部は俣野越で、標高880mまで下り、前後のアップダウンがきつい。
土用ダムへ下るルートは、クマザサが茂り、判別しにくくなっている。
中電の通行禁止の看板もあり、いずれ消えてゆくルートだろうか。
<白馬山から田浪へ>
再び戻った白馬山山頂からは、伯耆大山が見事に眺められ、気分爽快。
伯耆大山を眺めながら、最後の休憩をたっぷり取る。
今回は、毛無山までは戻らず、白馬コースを田浪へ向け下山する。
ただ下るだけも芸が無いので、二人で読図をしたりルートの研究をしたり。
下山し、山の家を過ぎる時「ぜひお茶を」と呼び止められ、お邪魔させてもらう。
お茶を頂きながら、管理の方から、参考になる話を沢山伺う。
国立公園に編入された毛無山、現在、年間2万人くらいの登山者が入山するらしい。
最近は努力の甲斐もあってか、ゴミなどが少なくなってきていると言われていた。
こういった皆さんのお陰で、快適に遊ぶことができるのだと感謝する。
毛無山からの縦走路、特に白馬山から金ヶ谷山までは、林間を歩くようになる。
これならば夏場の縦走でも、直射日光を避けながら歩くことができそうだ。
岡山県内の有名な縦走路は、爽快な道も多いが、その分、太陽の直射はきつい。
真夏に避暑を兼ねた縦走を考えてみるのも楽しいかもしれない。
毛無山の山頂だけは、力いっぱい直射日光を受けなければならないだろうが。
<今回のコースタイム>
山の家5:27−三合目5:42−四合毛無大岩5:52−助け合いの木6:04−八合大岩6:19−6:28九合小屋6:31
−6:36毛無山6:41−俣野分岐6:52−1120m標高点7:02−7:16白馬山7:21−1017m標高点7:32−俣野越7:36
−956m標高点8:02−8:20金ヶ谷コース分岐8:27−8:36金ヶ谷山8:58−金ヶ谷コース分岐9:04
−10:07白馬山10:22−林道分岐10:50−10:55山の家
<今回の歩行時間>
田浪登山口−1時間6分−毛無山
毛無山−31分−白馬山
白馬山−1時間15分−金ヶ谷山
金ヶ谷山−1時間9分−白馬山
白馬山−33分−田浪登山口
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