神楽尾山 登山(2008年4月30日 晴れ)
<子連れ狼>
10ヶ月ぶりに、山に行ってみようという気持ちになる。
今までも、そんな気持ちにはなっていたが、そんな時はに体調が悪かったり。
体調の良い時には、気持ちがなえてしまっていたり。
春の山菜の時期、ようやく心と体のタイミングが合致してきている。
さあ、山菜や春の花を探しに出かけよう。

今の私には、子供とのんびり登るのが、ちょうど良いくらい。
長男6歳と次男3歳を連れ、通いなれた里山、神楽尾山へ登りに行く。
次男は初めての山登りで「やっまのぼり、やっまのぼり」と上機嫌。
とりあえず、最短コースを行こうと考え、総社口から石仏峠まで車を入れる。
周辺は、ツツジが終わりヤマフジが艶やかな薄紫に咲き誇る時期。

木々を眺めながら、のんびり走行していると、大きなクラクションが。
砕石場へ向かうダンプが、砂煙を上げながら迫ってくる。
以前は静かな林道だったのだが、砕石場が出来てからは、ダンプの往来が激しい。
やたらとクラクションを鳴らす運転手さんで、辟易としながらアクセルを踏み込む。
のんびりと、景色を楽しみながら行きたかったが、しょうがない。
ダンプから見れば、仕事の邪魔をする不審な自家用車、となるのだろうし。

静かな石仏峠に駐車し、まだ新しいお堂におまいりする。
このところ、初夏のような日が多く、春の花はほとんど終わっている。
それでも、日陰にはスミレやヤマツツジが残っており、楽しませてくれる。
長男が歩きながら、植物を見ては「これは食べられる?」と聞く。
誰に似たのか、植物を見る基準が、食べられるかどうからしい。

<ワラビ>
次男はすぐに「もう歩けない」と言うが、適当に褒めてやると持ち直す。
明るく広場のような馬場跡に到着し、子供達ははしゃいでまわる。
薄暗い林間の小道を歩くよりも、やはり広い場所の方が楽しそうだ。
ぽつりぽつりと見えるワラビを手折りながら歩く。
子供達にも「これがワラビ」と教えると、楽しそうに探してまわってくれる。
折られたワラビがかなりあるが、子供が楽しむには十分残っている。

虫がいた、変な花があった、などと遊びながら、最後の坂を登りつめる。
山頂は、思っていた以上に、そこいらじゅうワラビが頭を伸ばしている。
折られた跡も少なく、ワラビが目的の方々は、あまり登頂しないのかと想像する。
子供達はおやつを食べたり、ワラビを探したり、私はひたすらワラビを折りまくる。
一生懸命ワラビを折っていたようだが、すぐに飽きてきてしまった様子。
チョウチョを探したり、やたら転がっているゴルフボールを拾ったり、好きに遊び始める。

男性が一名登頂、スキーストックを持っておられるので、小原口からだろう。
挨拶して伺えば、地元の上河原の方で、自宅から徒歩で登ってきたということ。
「ここは風が気持ち良いから、好きで時々来るんですよ」と言われる。
山頂の登頂ノートを、ご存知なかったようなので「おもしろいですよ」と案内する。
私と違い、周囲にニョキニョキ出ているワラビには、あまり興味が無さそう。

しっかり腰が痛くなる頃には、満足できるだけのワラビが袋に入っている。
次男は遊び疲れたのか、すっかり飽きてしまったのか、もう帰りたいと言う。
まだ遊び足りない顔の長男に「また遊びに来よう」と言って、帰る準備をする。
登頂記念の写真を写し、登ってきた道を下り始める。
走ろう走ろうとする子供達を引き止めるのに、なかなか苦労する。

二人とも、派手にこけたりもするが、気にもしていないようだ。
登りと違い、車を置いている石仏峠まで、一気に下りきる。
子供達は何度もスライディングし、すっかり泥だらけになっている。
それでも「これからどこに遊びに行く?」と、まだまだ余裕があるらしい。
私など、あっという間に、体力では追いつけなくなってしまうのだろう。

やはり山はとても楽しく、子供と一緒に遊ぶのも、とても楽しい。
もっともっと山に接したいという気持ちを再認識した、楽しいハイキングだった。
山に戻ってこられて、本当に良かった。



<今回のコースタイム>
石仏峠14:15−武者溜14:32−14:50山頂15:40−15:52石仏峠


[top]