神楽尾山登山(2011年2月20日 くもり)
<夜勤明け>
夜勤明け、会社でのんびりしながら、ほのかに明るくなる空を眺めていた。
雲の切れ間に深い藍色の空が広がっている。
携帯電話で調べると、今日の日の出は6時56分。
現在時刻は6時30分、まだ日の出に間に合うかもしれない。
会社から神楽尾山のふもとまで、車で5分ほどだ、行ってみよう。

総社から石仏峠の広場まで車で上がり、お堂のそばに駐車。
山頂へ向けて伐採が進み、明るく歩きやすくなった道を歩き始める。
以前よりも一段と刈払いや伐採が進み、随分雰囲気が変わっている。
総社口との分岐周辺も、木々が無くなり津山市内が一望できる。
馬場跡で早くも下山されている男性と出会い、小原口から登ってくる女性にも会う。

気持ち良く早朝の挨拶を交わし、最後の本丸への道を登ってゆく。
後を歩く小原口からの女性が早く、負けじと気合を入れて登る。
登路は広くなり、周囲の木々もいくらか伐採されている。
本丸山頂まで一気に登りきり、大きく息をつき、とりあえず三角点へ。
久しぶりの三角点を眺め、撫でる。

<日の出>
山頂には男性が一人、私の後の女性もすぐに到着。
話を伺うと、どちらも毎朝登られている方のようだ。
南東の空が、所々オレンジ色に焼けている。
雲の厚さに「日の出は無理か」と眺めている時、真っ赤な朝日が顔を出す。
こんな色になるんだ、と、なんとも綺麗な赤色が大きくなるのに見とれる。

夢中で写真を撮るが、携帯電話の為、感動している姿は思うように残せない。
あっという間に昇った太陽は、ほんの5分ほどで上の雲に隠れてしまった。
男性が「こうやって一瞬だけ出て隠れる日が、結構あるんだ」と教えてくれる。
気づけば、粉雪がちらつき始めている。
先のお二人はすぐに下山され、入れ替わるように男性が二人登頂される。

挨拶をしながら、周辺を散策したり、山頂からの遠望を楽しんだりする。
泉山は完全に雲の中、那岐山系はなんとか広戸仙が見られる程度。
春の花にはまだ早いが、霜に白くなったスミレの葉などを見つける。
北斜面から下ろうと思うが、柵がしつらえてある。
急勾配の悪い足場の為、下らないようにという注意喚起だろうか。

以前と同様に、踏み後程度の急勾配はズルズルと歩きにくく、気を抜けば滑落しそう。
25年ほど前、この山が開発された頃には、メインだったルートだが。
本丸山頂の真北の分岐まで下り、西に折れる。
逆時計回りにトラバースする山腹の道を通り、馬場跡の広場へ。
山腹から山頂への斜面に広がる笹原は、いつ見ても気持ち良い。

<新ルート発見>
馬場跡を南下し、時間もあるので三の丸へ登る。
三の丸も伐採され、展望が一段と良くなっている。
佐良山方面、院庄方面がよく見え、津山南東部の遠望をしばし楽しむ。
足元を見ると、アセビの株がいくつかあり、膨らみ始めた蕾に朝霜が付いている。
神楽尾山も、春には新緑や花に溢れる楽しみな山だ。

土橋跡の分岐は、来た道とは別に総社口ルートを取る。
分岐周辺も、刈払いが良く出来て休憩広場などが出来ている。
以前は切り通しのような道だったが、軽トラックが走るほどに広げられている。
途中、覚えの無い分岐と「武者走り」という看板を見つける。
新開設コースのようで、行ってみたいが今日は我慢と、次の機会にしておく。

木々を眺めながら、総社口広場へ出る。
総社口から石仏峠へ向け、強くなる雪の中、林道散策。
この数年で、看板整備や伐採・刈払い事業がとても進んだ神楽尾山。
観光開発、城跡保存、自然保護等、25年以上も接しているこの山について考える。
私の山遊びの中でも、歴史も回数も一番の山であり、大切に思う。

それにしても、夜勤明けに思い立って良かった。
今年最初の山は、とても良い風景を見せてくれた。
やっぱり山はいい、久々の山で深く実感。
帰宅後、次男を幼稚園に送り、やっと一息つく。


<コースタイム>
石仏峠6:45−6:54山頂7:09−(小原北コース)−7:22三の丸7:26−総社口7:35−7:42石仏峠


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