七福神の功徳


恵比須太神

御詠歌   釣上げし魚を宝と抱きしめて
            笑う恵比須の神の御威徳
恵比須様は七福神の中でも唯一の日本の神様として伊邪那岐・伊邪那美、二神の子としてお生まれになりました。三歳になっても足が立たないので、葺舟で流し捨てられましたが、やがて漂い着いた浜の人に、福の神として信仰されるようになりました。 恵比須様がお授けになる福徳は、笑顔であり、笑顔こそ幸福への門口であります。抱えておられる鯛は「めでたい」で、すべてのめでたい事をお授けになり、そのお心は、心清く我欲のない清廉の神様です。



大 黒 天

   御詠歌   打つ槌に宝の雨をふらしつつ
             無福の民を救う御神
昔より仏教と共にインド、中国より、わが国に伝来した中に六神が伝えられ、恵比須太神のみ日本の神であります。大黒天は、天竺の神で一度仙になったが、人々に福徳を授ける為、再びこの世に現れた福授開運の神で不動明王にも近く大地を掌握する神様で神仏混合の神とされています。この神様の誓願である開運招福・五穀豊穣・災難消滅をお授けします。



毘沙門天

   御詠歌   魔を降す猛き姿にひきかえて
             情けにあまる福徳の神
インドに古くから伝わる仏教を守護する神であり、四天王の一仏で別名を多聞天ともいいます。身に鎧を着け左手に宝塔をささげ、右手に宝棒を持ち、悪業煩悩の鬼を足の下におさえつけておられる威風堂々とした鎮守さまであります。身の鎧は魔を除く為であり、左手の宝塔は無量の知恵を表わし右手の宝棒は打ち出の小槌のように、この棒を振ることにより、厄難を除き、財宝を授けてくださいます。



弁財天

   御詠歌   ひく琵琶の妙なる音にも似たるかな
             福を喜ぶ諸人の声  
弁才天は七福神の中で紅一点で、みめ麗しい女神です。すべての人々に愛情と知恵と親切な心によって幸福を授けてくださいます。もとはインドの神話が生んだもので三界(欲界、色界、無色界)の主の妃であるとしています。また、水の神様でもあり、河水の流れる音から音楽の神となり、よどみなく流れるお姿から弁舌財知を守る神に、さらに「もし財宝を求むるならば多財を得せしむ」とお経にもありますように財宝を授けてくださる福神です。



福禄寿

   御詠歌   仰ぎみるその御頭の長きごと
             延寿の徳を与えまします 
福禄寿は南極老人星というお星様の化身といわれています。背が低く、頭が長くあごに立派なひげをたくわえた年齢千年の仙人で、たえずほほえみを浮かべ、大きな耳たぶの見事な福相をしておられます。また、福神と禄神、そして長命の寿神とを合わせた神様ともいわれております。長寿のしるしの鶴と亀を従え、左手に宝珠を持っておられますが、これはお地蔵様の持物と同じで、財を授け、子供たちに知恵と立身出世とを授けるしるしです。右手には木の杖を握って、杖に一巻の巻物がくくりつけています。



寿老人

   御詠歌   玄鹿の命長きにあやかれと
              杖を引きつつ世を救う神  
寿老人は、手に団扇を持っておられ、団扇は人々の諸難を払い、杖頭に巻物を結びつけた杖をついておられます。巻物は人間の寿命をつかさどる書き物です。そして鹿を従え、その従える鹿は、深山神のお使いで三千年の長寿の象徴であり、人々の安全、諸病平癒と健康を守る神、寿老人はにこやかな笑みをたたえたお姿で、
皆様の長寿、福徳を祈られております。回を重ねてお参りすれば、毎日の心の平和と円満な家庭を、寿老人は間違いなく授けてくださいます。



布袋和尚

   御詠歌   限りなき宝の布袋みてはげめ
              笑う門には福来るなり  
布袋和尚は、皆様もよくご存知の通り、もっとも精神的願望を集めた仏尊で、弥勒菩薩の化身といわれております。大量なる人物としての信仰は、でっぷりとした姿と、福々しい大きな耳、どんな時も笑顔をもって人に接し、笑うことによって邪気を祓い、内にはしっかりした意思を持ち、そして一本の杖には宝物のいっぱい入っている袋を担い、信仰する人に対しては財宝を限りなく与えられるといわれ、度量の大きな人物になり、子宝にめぐまれるのであります。


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