私たちにとって、新しい雪は何だろう。 新しい雪の斜面とは一体何だろう。 山は冬になると、夏や秋の一種の、情熱的ないきれをさっぱりと棄て、 生命のぬくもりをもっと薄く、しかももっと鋭く生きはじめる。 私たちは滑るたのしみも心を牽かれる。 しかし更に多く、この山の、極めて高いオクターブの息づかいに触れようとする。 頬に痛い横なぐりの風と雪を待ち焦がれる心を、山を愛する人は黙って抱いている。 「山の断想」(串田孫一) |
青字は、大山以外の日本百名山。 緑字は、日本百名山以外の四国の山。 黄字は、左記以外の遠征の山