泉山 登山(2006年12月10日 くもり)
<朝寝坊>
先日来「岡山の山メーリングリスト」で泉山の百乢ルートの話題が出ている。
以前は度々利用していたコースだが、最後に登ったのが平成元年。
当時の状況もほとんどが忘却の彼方である為、現状の確認をしてみたい。
Aコースで登り、福ヶ乢から南下、百乢から養野へと下るルートを考える。
天気も悪くなさそうなので、久々に踏査登山を企む。

懐かしいコースにときめくが、元来の怠け者が出てしまい朝寝坊。
あわてて準備をし、家を飛び出すが、予定していたよりも随分遅い。
午後から予定もあり、やむなくコース変更をする。
結局、自宅から一番近い中林コースを利用することに。
途中、179号バイパスから山頂付近が雲に隠れた泉山が見える。

大町公民館の案内看板から登山口駐車場に向かう。
途中、砂防か何かの工事をしている個所がある。
日曜なので休んでいるが、平日は通りにくいかもしれない。
綺麗なトイレのある登山口は霧が上がったばかりなのか、しっとりと湿っている。
雨は降らないだろうと判断し、通常の衣装にスパッツだけ着ける。
準備を整え、遊歩道に入り木橋ある渓谷を横切る。

<よろめき銀座>
読図をしながら直登コースを歩く。
直登コースから登るのも随分久しぶりだ。
薄暗い植林帯の中をひたすら高度を稼ぐ。
擬木の段がしつらえてあるが、崩れたり埋まっている個所も多い。
数年前に登った時よりも看板の数が増えているような気もする。

植林帯から熊笹の落葉樹林帯に変わってゆく一本道を登る。
ここの急登をよろめき銀座と呼ぶが、まさに的を得ている。
急坂は、ちょうど良い感じに負荷のかかる斜度で待ち受けてくれる。
ずっと先まで見えるのも気持ちをよろめかせるところだろう。
太ももがぎゅうぎゅうと悲鳴をあげるのが分かる。

十分によろめいた頃、ヒュッテのあるコルに出る。
このコルはヒュッテと井水山に繋がるルートが笹原で綺麗に交差し、好きな風景のひとつ。
入り口の仮ドアを固定しているロープが、一本無くなり三本になっている。
ロープを解き、久しぶりにヒュッテに入る。
変わらずの姿だが、ロープ固定の煩わしさかノートの書き込みが少ない。
それでもほどほどに記入されたノートを読み返し、自分も書き込む。

ヒュッテを簡単に掃除し縦走路へ向かう。
中央峰周辺から、少しの間だけ展望が開ける。
津山市街がキラキラと朝日に反射しているのが見える。
ガスは山頂だけに出ているようで、下界は天気が良いようだ。
縦走路は隣のピークが見えないくらいの濃いガスの中。

泉山山頂は明るいが、完全にガスの中で展望は利かない。
奥津側から猛烈な勢いでガスが吹き上げてくるのが分かる。
先週、数センチの積雪があったはずだが、全く無くなっている。
山頂付近に少しはあるのではという思いも空しく、完全に融けてしまっているようだ。
昨年の同時期は大雪に見舞われ、それがシーズン終わりまで根雪になった。
今年はしっかり雪と戯れようと考えているので次の冬型が待ち遠しい。

<天の川コース>
山頂から復路、中央峰、井水山へ、これということも無く、ひたすら歩を進める。
井水山に登頂後、天の川コースを下る。
このコースの途中にある休憩舎の破損がかなり進んでいるのが残念だ。
もう利用する人もほとんどいないだろうと思われる状態に見える。
貴重な山の設備、なんとか継続して整備されることを願う。

秋には紅葉の綺麗なこのコースもすっかり落葉し雪を待つばかりの山になっている。
足元の道は落ち葉のカーペットがフカフカで、冬間近のつかの間の贅沢。
すっかり葉を落とした木々のおかげで読図がしやすい。
十六夜の滝、火の滝もいつもと違った雰囲気を醸し出す。
隠すものが無くなった岩肌をつやつやと流れ落ちる。

結局、誰にも会うことなく下山。
駐車場に到着すると雨が急に降り始める。
先週の富栄山も同じパターンで、下山直後の雨になった。
これは、この山バカに対する、山の神様のおぼしめしであろうか。

トイレに設置されている登山者ノートを車の中で読む。
「岡山の山メーリングリスト」のStephan氏の書き込みもある。
管理をされている地元の方が全メッセージに目を通されており好感が持てる。
また、滝めぐりの手作りガイドマップがあり、参考に一枚頂戴する。
ガラス瓶に入れられ自由に取れるようになっており、良いアイデアだ。
こういった活動をされている方の存在を忘れずにいたい。
地元の理解があり、我々も山を楽しめるという気持ちを持ち続けたい。



<今回のコースタイム>
自宅7:20−7:55中林登山口8:14−8:25大岩分岐8:30−二ノ滝分岐8:40−9:18ヒュッテ9:37− 9:47中央峰9:48−9:59泉山山頂10:07−中央峰10:16−10:29井水山10:34−十六夜の滝10:59− 火の滝11:10−大岩分岐11:16−11:22中林登山口11:40−12:30自宅


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