先に(中編)で計算した各音階(この場合は移動ドとして考えて)の周波数比を整数倍していくと、表の数値が整数になるところで共鳴が起こり、表の数値の数だけ共振の節が出来ているはずです。
私はこの2週間ほど、Excelで打ち出した純正調音階の表とにらめっこしながら、何とか合理的な説明を導き出そうとしてきたのです。
さて、我が家の風呂場の音階はこれに照らしてどうかというと、
「共鳴の起こる音程は「ド」「ミ」「ラ」が強く、「ファ」「シ」が弱く、「レ」と「ソ」は共鳴しない」ということですから、どうも上記の音階の法則からはずれてしまっているのです。
具体的には「ミ」で共鳴が見られて「ソ」が共鳴しないというあたりですね。
「ド」と「ソ」の周波数の関係は3/2倍ですから、ドの音で共鳴すれば、半数の例でソの音に共鳴が見られるはずです。
それが見られないということは、最初のドは奇数個の節を持っているわけです。
風呂場の大きさからいって、7、9,11,13,15倍のあたりを疑っているのですが、確かにそんなに多くの共鳴が見られないことから、15倍までが限度だろうと思われます。
こんれから「ファ」「ラ」が共鳴しないものを除くと9倍の段と15倍の段が残ります。
しかし、どうしても「ソ」が共鳴しないで「ミ」が共鳴するという点は納得がいきません。
目先を変えて数学的に美しい(はずの)ピタゴラス音階の表も作ってみました。
ひょっとして、ありそうにないことですが私の頭の中はピアノと同じ12平均率でできているのでしょうか?
ここらへんでちょっと降参して、風呂場の大きさを実測してみることにしました。
その結果、高さ2.3m、幅1.8m、奥行1.3mと出ました。
共鳴を起こすと見られる対辺の距離は約2.8m、角どうしの距離は約3.0mになりますが、共鳴を確認しながら移動しても共鳴周波数に著しい変動が見られないことから、対辺の間の2回反射による共鳴であると考えて2.8mが共鳴する空気中の長さだと思います。
おもちゃのピアノで確かめたG#ぐらいというのが仮に正確な音程に近いとすれば、周波数は700Hz近辺になります。この時、波長は、
340/700≒0.4857
48.5cmぐらいになります。節は波長の半分の間隔で出来ますから24cmごとぐらいです。
2.8/0.24≒11.66
ですから、12ぐらいの節を持つ共鳴を探すのが適当ということになります。
おお、9倍と15倍のちょうど中間で、見立ては間違っていないようですが、どうしても正解の糸口にたどり着きません。
現在のところ、私の達した見解はここまでです。
サウンドカードか何かで、私のオンチが是正あるいは定量出来たら「裸で手ぶらの距離測定(続編)」が書けると思いますので、それまでこの話はおあずけとさせていただきます。