百マス計算プログラム

-小学生泣かせのJavascript-


小学校1〜2年生向きの足し算、引き算の練習方法に、「百マス計算」というものがあります。
+3759682041
2          
8          
5          
9          
3          
0          
1          
4          
7          
6          
ちょうど右の表のような表に、上と左に10個ずつ数字が書いてあり、空白の欄は上の数字と左の数字を足した答えを書くというものです。速い子は1分少々で100問を解いてしまうそうです。

百マス計算の是非については、乱雑な字を書くようになるとか、発展性がない、気づきや考えさせる場面がないなどといった批判もありますが、数字に慣れるとか、集中力を養うとか何かしら一定の時期に一定の効果はあるものだろうと思います。

我が家の小学生にもこの百マス計算の波が押し寄せてきて、私も百マス計算の問題集を買いに本屋に行きました。(行かされました)
ところが、店頭の本をパラパラとめくると、上と左の数の列が全く同じのページが何枚も続いています。そんなん、子供は暗記してしまって実力より速く答えが書ける子供だって出てくるだろうに。

と、いうわけで、何でも自分でしたがりのパパとしては、百マス計算を印刷するプログラムを作ってみることにしました。

作ってみる前に、ネット上でそういうものが公開されていないか一応探したのですが、検索上位にかかるものはたいてい有料でした。
とりあえず最初に作ったのは、印刷レイアウトに気を使わないで済むようにMicrosoft Excel版でした。
Excel版百マス計算(100.xls)
お持ち帰り頂くのはご自由ですが、Excelファイルにはマクロ等の豊富な機能があり、悪意のあるマクロを含むExcelファイルを不用意に開くことは、セキュリティ上の脅威を招く可能性があります。私の作成したExcelシートはマクロを含みませんし、悪意もないつもりですが、ネット上のExcelファイルを気安く持ち帰って開けてみることは、公開している人が本当に信頼できる場合に限ることをお勧めします。その意味で、私自身Excelファイルをネット上に置くことは不見識なことと考えています。
この「ぱぱ特製」な百マス計算は、開くたびに違う問題を生成します。1枚印刷するたびにワークシートの欄外(データも式もないところ)にスペース(とEnter)を入力すれば、別の問題に瞬時に変化しますから、ついでに印刷すれば次々と違う問題を作ることが出来ます。

この百マス計算で、わが娘はギュウギュウ絞られ、はじめは7分とか8分かかって指折り数えながら問題を解いていましたが、この紙を200枚近く消化することで最近は3分あまりで問題を解くようになりました。
自分の小学生時代を思い起こせば、無駄な労力と思います。こんなことをしなくても足し算の答えなんて変わらないのだから、その分少しでも余分に遊んで暮らしたいと小学生なら思うことでしょう。
ところが大人になって、九九の答えより足し算の答えのほうが出しにくいことを悟ってからは、人間多少はこんな理不尽な労働もしておく必要があったことを少しはわかりました。

第一の試練は、人生最大の難関だった就職試験に「クレペリン検査」が含まれていたことです。
10分ほどの時間を限られて、数字の列をただ足していくテストですが、私は1分で50ほどしか足し算ができず、本当は正答数より仕事上のムラや能率を調べるテストなはずですが、自分の能力の低さを改めて思い知らされることになりました。
それに追い討ちをかけるように、検査の間の休息時間に試験官がこんなことを言い出したのです。
「この検査ねえ。私は長年やっているけれども一人だけ、いたね。1分間で百問全部できる人が。傾向も何もわかったものじゃない。まあ、能力が高いといえばそれまでなんだけどね。」
試験中にそんなことを言い出す試験官もけっこう珍しいとは思います。
その後、私の受験勉強にクレペリン検査対策が含まれたのは言うまでもありません。ちょっとやっておけば少なくともうろたえないで済みます。

第二の試練は、「脳を鍛える大人のDSトレーニング」の登場です。
私も鍛えられなければボケる歳になってしまいました。

さて、ノーガキはこれくらいにして、ネット上で配布するのにより望ましい形式の「百マス計算」をやっと作成しましたのでここ置いておきます。
足し算百マス(100plus.html)
引き算百マス(100minus.html)
足し算と引き算百マス(100.html)
お持ち帰りはマウスの右ボタンでクリックして、「対象をファイルに保存」です。このhtmlファイルが1つあれば動作します。
再読み込みをすると問題が書き換わります。

JavaScriptで書いてあるので、ブラウザの設定によっては「このページにはアクティブコンテンツが含まれています。」などと警告が出て本当に開くかどうか確認を求められることがあるかもしれません。くれぐれも作者が信用できるものかどうか判断してから使ってください。
ブラウザの文字の大きさによっては、マスの縦横が長方形にのびたり、下のほうが2ページ目にずれこんで90マス計算になったりすることがあると思いますが、文字の大きさの設定を適宜変えることで体裁のよい百マス計算プリントが作れるのではないかと思います。どうしてもうまくいかない場合は、FONT SIZE=6 とあるところ(1つの表に3箇所あります)の数字を書き換えてみてください。
足し算を掛け算に変えたりするのも、ちょっとメモ帳でのぞいたらどこがポイントかわかるでしょう。お持ち帰りや加工はご自由になさってくださって構いません。
私のオリジナルな部分は乱数表の部分だけだと思うので、他に持っていって金儲けに使おうと思う人がもしあるなら別の乱数表を使ってください。

・・・小学生の遊び時間を奪う罪なプログラムを作ってしまったのかもしれません。
このたび、九九練習プログラムも作りましたので追加します。
かけざん九九練習プログラム(99.html)
記事はこちら(081103.html)
(08.11.03追記)
「なべのさかやき」目次に戻る