なぜ技術史を取り入れるか

(1)技術史的観点を系統化の柱とする。
 現在の技術・家庭科はプロジェクト中心で各領域、各題材間のつながりが乏しい。これでは断片的な知識、技能は習得できても、まとまった発展性のある知識とはなりにくい。
 技術史は人間の英知の歴史である。この人間の知識や理論の発達の順序に基づいて、教材と教材をつなぎ、子どもの発達過程に応じて系統的に授業を展開することが望ましい。

(2)技術の社会的な側面を教える。
 生産活動(労働)が人間の生活を支えていることを理解させることは、技術・家庭科の重要な目標のひとつである。技術と社会とのかかわりを教えなければ、製作活動は単なる経験で終わってしまう。社会の必要が技術を生み出し、その技術が社会の発展の原動力となったことを教える必要がある。

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