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第10巻(平成11年)










1月号

◆巻頭詩
鏡を見る/仏縁の発生・消滅
◆人生を考え直してみたい人は(61) −『正法眼蔵』解説(4)−
「迷を大悟するは諸仏なり、悟に大迷なるは衆生なり。・・・」
◆自作詩短歌等選
歴史の意味/こころの末法/個性とは/畏敬・尊敬の喪失/不向きな教師/執らわれに合う/大学駅伝/分かっていない自分/他人のせい/反省・内省ができない/権威を失うとは
◆自作随筆選
文殊の智慧
◆釈尊のことば(77) −法句経解説−
(260)頭髪が白くなったからとて(長老)なのではない。・・・
(261)誠あり、徳あり、慈しみがあって、傷(そこな)わず、つつしみあり、みずからととのえ、汚れを除き、気をつけている人こそ「長老」と呼ばれる。
(264)頭を剃ったからとて、いましめをまもらず、偽りを語る人は、(道の人)ではない。・・・
(265)大きかろうとも小さかろうとも悪をすべてとどめた人は、もろもろの悪を静め滅ぼしたのであるから、(道の人)と呼ばれる。
(266)他人に食を乞うからとて、それだけでは(托鉢僧)なのではない。・・・
(267)この世の福楽も罪悪も捨て去って、清らかな行ないを修め、よく思慮して世に処しているならば、かれこそ(托鉢僧)と呼ばれる。
◆後記




2月号

◆巻頭詩
愛としつけ
◆人生を考え直してみたい人は(62) −『正法眼蔵』解説(5)−
「諸仏のまさしく諸仏なるときは、自己は諸仏なりと覚知することをもちゐず。しかあれども諸仏なり、仏を証しもてゆく。・・・」
◆自作詩短歌等選
愛と生命力/向社会体験の欠如/知ることと行うこと/こころの闇/厳粛な儀式の喪失/無明の闇とジャングル/なぜか欲求不満/初発心時 便正正覚/年中無休で生きる/個性的とは
◆自作随筆選
ニューメディアの呪文
釈尊のことば(78) −法句経解説−
(268,269)ただ沈黙しているからとて、愚かに迷い無智なる人が〈聖者〉なのではない。・・・
(270)生きものを害うからとて〈聖者〉なのではない。・・・
(271,272)わたくしは、出離の楽しみを得た。それは凡夫の味わい得ないものである。・・・
◆後記





3月号

◆巻頭詩
不平等で不自由
◆人生を考え直してみたい人は(63) −『正法眼蔵』解説(6)−
「仏道をならふといふは、自己をならふ也。自己をならふといふは、自己をわするるなり。・・・」
◆自作詩短歌等選
人生は難しい!?/人は相対的なもの/損得や選好の抑制/不平等・不自由の体験/説教したがる/学校が崩壊する/子育ての本の変化/権利と義務/ピーナッツ夫婦/生まれながらの友愛
◆自作随筆選
大統領弾劾騒ぎ/サルとヒト
◆釈尊のことば(79) −法句経解説−
(273)もろもろの道のうちでは〔八つの部分よりなる正しい道〕が最もすぐれている。・・・
(274)これこそ道である。(真理を)見るはたらきを清めるためには、この他に道は無い。・・・
◆後記





4月号

◆巻頭詩
良心に恥じないとは/こころの闇
◆人生を考え直してみたい人は(64) −『正法眼蔵』解説(7)−
「人はじめて法をもとむるとき、はるかに法の辺際を離却せり。法すでにおのれに正伝するとき、すみやかに本分人なり。・・・」
◆自作詩短歌等選
よい人生とは/春の食卓/平等は自他のバランス/脳死後臓器移植/あやまりません/悪ガキは教育か厳罰か/平等とは/子どもの義務は/せっつかれた現代人/米国こそ人権蹂躙国
◆自作随筆選
大統領弾劾裁判の余波/良心の自由とは
◆釈尊のことば(80) −法句経解説−
(275)汝らがこの道を行くならば、苦しみをなくすことができるであろう。・・・
(276)汝らは(みずから)つとめよ。もろもろの如来(=修行を完成した人)は(ただ)教えを説くだけである。・・・
◆後記




5月号

◆巻頭詩
義務とは/他力の蔓延
◆人生を考え直してみたい人は(65) −『正法眼蔵』解説(8)−
「たき木はひとなる、さらにかへりてたき木となるべきにあらず。しかあるを、灰はのち薪(たきぎ)はさきと見取(けんしゅ)すべからず。・・・」
◆自作詩短歌等選
老後の不安/中絶胎児再利用/米国社会の崩壊兆候/人間らしさの喪失/合理主義とその帰結/大人のまね/守れ! 不殺生戒/検察官不適切発言/子ども虐待禁止法/義務の関係ない教育
◆自作随筆選
米国の倫理観喪失
◆釈尊のことば(81) −法句経解説−
(277)「一切の形成されたものは無常である」(諸行無常)と明らかな智慧をもって観るときに、ひとは苦しみから遠ざかり離れる。・・・
(278)「一切の形成されたものは苦しみである」(一切皆苦)と明らかな智慧をもって観るときに、ひとは苦しみから遠ざかり離れる。・・・
(279)「一切の事物は我ならざるものである」(諸法無我)と明らかな智慧をもって観るときに、ひとは苦しみから遠ざかり離れる。・・・
◆後記





6月号

◆巻頭詩
不殺生戒が守れず/あるがままにある
◆人生を考え直してみたい人は(66) −『正法眼蔵』解説(9)−
「人の悟りをうる、水に月のやどるがごとし。月ぬれず、水やぶれず。・・・」
◆自作詩短歌等選
未熟で老化/あべこべの世/こころの平安/エゴを満足させる/キレを抑える/平等一味とは/平等と選好・損得/完全な自由と友愛/自己肥大・閉鎖社会
◆自作随筆選
自力と他力
◆釈尊のことば(82) −法句経解説−
(280)起きるべき時に飽きないで、若く力があるのに怠りなまけていて、意志も思考も薄弱で、怠惰でものうい人は、明らかな智慧によって道を見出すことがない。
(281)ことばを慎み、心を落ち着けて慎み、身に悪を為してはならない。・・・
◆後記





7月号

◆巻頭詩
指を見る/親はあっても
◆人生を考え直してみたい人は(67) −『正法眼蔵』解説(10)−
「身心に法いまだに参飽(さんぽう)せざるには、法すでにたれりとおぼゆ。・・・」
◆自作詩短歌等選
みんな役割でする/良心に恥じない悪/大人もキレる/だめ連結成/サラリーマンの自殺/自分の基準のみ/医は算術/密教の現実肯定/いじめと人間の生
◆自作随筆選
人格的向上と民主主義
◆釈尊のことば(83) −法句経解説−
(282)実に心が統一されたならば、豊かな智慧が生じる。・・・
(283)一つの樹を伐(き)るのではなくて、(煩悩の)林を伐れ。危険は林から生じる。・・・
(284)たとい僅(わず)かであろうとも、男の女に対する欲望が断たれないあいだは、その男の心は束縛されている。・・・
◆後記





8月号

◆巻頭詩
人生で大切なこと/こころを響かせあって
人生を考え直してみたい人は(68) −『正法眼蔵』解説(11)−
「うをの水をゆくに、ゆけども水のきはなく、鳥そらをとぶに、とぶといへどもそらのきはなし。しかあれども、うをとり、いまだむかしよりみずそらをはなれず。・・・」
◆自作随筆選
人違い体罰/驚きの文相発言
◆自作詩短歌等選
若者は離人症的/男の暴力克服の道/愛の争奪戦/死んで二人連れ/大量自殺者社会/弱みと強み/犬より劣る人間?/大学も学級崩壊
釈尊のことば(84) −法句経解説−
(285)自己の愛執を断ち切れ、−−池の水の上に出てきた秋の蓮を手で断ち切るように。・・・
(286)「わたしは雨期にはここに住もう。冬と夏とにはここに住もう」と愚者はこのようにくよくよと慮(おもんぱか)って、死が迫って来るのに気がつかない。
(287)子どもや家畜のことに気を奪われて心がそれに執着している人を、死はさらって行く。・・・
◆後記




9月号

◆巻頭詩
義務の平等/ことばにはこころ
◆人生を考え直してみたい人は(69) −『正法眼蔵』解説(12)−
「しかあるを、水をきはめ、そらをきはめてのち、水そらをゆかんと擬する鳥魚あらんは、水にもそらにも、みちをうべからず、ところをうべからず。・・・」
◆自作詩短歌等選
犬にケアーされる/平等と正義/どっちが善い妻/子ども放置と人権/したたかな国/現代人の善悪の基準/ゆとりのある社会/肉食やめよう/選ぶことの大切さ
◆自作随筆選
21世紀は個の確立?/警告の無視/自由・自主・自立
◆釈尊のことば(85) −法句経解説−
(288)子も救うことができない。父も親戚もまた救うことができない。死に捉えられた者を、親族も救い得る能力がない。
(289)心ある人はこの道理を知って、戒律をまもり、すみやかにニルヴァーナに至る道を清くせよ。
◆後記





10月号

◆巻頭詩
普遍的原理/老人よ甘えを捨てろ
◆人生を考え直してみたい人は(70) −『正法眼蔵』解説(13)−
「しかあるごとく、人もし仏道を修証するに、得一法通一法なり。遇一行修一行なり。・・・」
◆自作詩短歌等選
人間の奢り/実父殺し懲役十年求刑/生きる力の空しさ/米国の普遍的理念/農業の教育力とは/離合集散の政治/不飲酒戒
自作随筆選
学級崩壊の原因
◆釈尊のことば(86) −法句経解説−
(290)つまらぬ快楽を捨てることによって、広大な楽しみを見ることができるのであるなら、心ある人は広大な楽しみをのぞんで、つまらぬ快楽を捨てよ。
(291)他人を苦しめることによって自分の快楽を求める人は、怨みの絆にまつらわれて、怨みから免れることができない。
◆後記




11月号

◆巻頭詩
美徳の移り変わり/父・母性の喪失
◆人生を考え直してみたい人は(71) −『正法眼蔵』解説(14)−
「得処(とくしょ)かならず自己の知見となりて、慮知(りょち)にしられんずるとならふことなかれ。・・・」
自作詩短歌等選
人の真価が問われる/児童虐待の増加/先生の性非行/みっともないこと/誰が善をなすの?/不登校への対応/デート商法/自己教育のつけ/教育の素人談義/恥知らず/こころの弱さ
◆自作随筆選
転勤命令甘受すべし/自己安住できる?/子どもの虐待
◆釈尊のことば(87) −法句経解説−
(292)なすべきことをなおざりにし、なすべからざることをなす、遊びたわむれ放逸なる者どもには、汚(けが)れが増す。
(293)常に身体(の本性)を思いつづけて、為すべからざることを為さず、為すべきことを常に為して、心がけて、みずから気をつけている人々には、もろもろの汚(けが)れがなくなる。
(294)(「妄愛」という)母と(「われありという慢心」である)父とをほろぼし、(永久に存在するという見解と滅びて無くなるという見解という)二人の武家の王をほろぼし、(主観的器官と客観的対象とあわせて十二の領域である)国土と(「喜び貪り」という)従臣とをほろぼして、バラモンは汚れなしにおもむく。
◆後記





12月号

◆巻頭詩
気にかかること/社会の行く末
◆人生を考え直してみたい人は(72) −『正法眼蔵』解説(15)−
「麻谷山(まよくさん)宝徹(ほうてつ)禅師、あふぎをつかふ。ちなみに、僧きたりてとふ。・・・」
◆自作詩短歌等選
自己実現と他己萎縮/虐待悲惨/国立大学国旗掲揚/先生は友だちか/セクハラ解決法/児童虐待防止法/無法の世の到来/愛は自己愛/他人のあらさがし/貧しく老いる/人格の完成とは/人権には人義/わる・ずる賢い人
◆自作随筆選
資本主義の行く末/『倚りかからず』の本
◆釈尊のことば(88) −法句経解説−
(295)(「妄愛」という)母と(「われありという慢心」である)父とをほろぼし、(永久に存在するという見解と滅びて無くなるという見解という)二人の、学問を誇るバラモン王をほろぼし、第五には(「疑い」という)虎をほろぼして、バラモンは汚(けが)れなしにおもむく。
(296)ゴータマの弟子は、いつもよく覚醒していて、夜も昼も常に仏を念じている。
(297)ゴータマの弟子は、いつもよく覚醒していて、夜も昼も常に法を念じている。
(298)ゴータマの弟子は、いつもよく覚醒していて、夜も昼も常にサンガ(修行者のつどい)を念じている。
◆後記





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