液状化現象

地震による地盤のゆれによって地中の水が地表に押し上げられ、さらに地表の土壌と撹拌されて泥水のような状態になる。 これを液状化現象といいます。
どんなに頑丈な基礎でも、その下の土壌が泥水のような状態になってはひとたまりもありません。 水圧により基礎ごと建物全体が浮き上るようなこともあります。建ててからでは遅すぎます。 かけがえのない財産が砂上の楼閣にならないために、建築物の地盤の強化工法が注目されているのです。

液状化現象


地下水面より深いところや川底と同じように水を含んでいる秒層では、通常は砂の粒子がたがいに接触し、かみ合わさっているので、弱いながらも安定した状態にある。

地震の振動を受けると接触がはずされて、砂の粒子は水中に浮遊した状態になる。
そして砂の粒子は沈殿しはじめ、水は上昇して地表面の亀裂から噴きだす。

地震後、砂の粒子は沈殿し、よりしまった堆積状態になる。
この間10〜30分かかるため、砂層の上にある建物が沈下したり、地中の埋設物が浮き上がったりする。

 

ジオグリッド「テンサー」による液状化対策

地震時の被害要因の一つとして砂質地盤の液状化現象があります。 この現象が起こると地盤は、泥水と同じような状態と支持力は低下し、建物が傾くなど 大きな被害をもたらします。このような液状化対策にはテンサーが有効です。

液状化のしくみジオグリッド「テンサー」のしくみ
地震による地盤の揺れが、地中の水圧を上げ、水を地表面に押し上げる力になります。 そうして押し上げられた水が、さらに揺れによって地表面の土と混じり、泥水のような状態になります。 地震による地盤の揺れによって自由に移動しようとする土の粒子を、施工された テンサーがガッチリと拘束して押さえます。 また、家の揺れによって生ずる地盤への不均等な荷重をテンサーば分散します。
もしも家屋がその上に建てられていたとしたら、そうして液状化した泥水の上に浮かんだ船のような 状態になると考えればよいでしょう。 その結果、家屋は破壊されたり、傾いたりすることになります。 テンサーによって上下の土壌の混入が防がれますので、地中の水を地上に押し上げる力を弱めることができます。 このようなしくみによって、地表の土壌の液状化を押さえ、家屋の安定が確保されます。