パソコン大脳移植術

-よみがえる秘密のマシン-


以前、私の常用マシン(Jupiter)のハードディスク増設をしたときに、ハードディスクを抜かれて活動休止となったマシン(Pluto)があります。先般、M氏から返却してもらったPenium200、ATマザー、SIMM48MB、フロッピー書き込み不能というスペックのマシン(Minerva)がATA66で8.4GBのハードディスクを搭載していましたので、今夜はぜひともこれを移植しなければなりません。

子供が寝静まり、消防団の深夜練習が終わった午後11時、車の中や家のあちこちからパソコンを引っぱり出して並べました。
おや?MarsとPlutoはうり二つですね。中身もMarsがK6-2 500MHz、AsustekP5A PlutoがK6-2 550MHz、GIGABYTEGA5AXと似たり寄ったりです。

実は我が家には「パソコンは1階に1台、2階に1台の2台まで。」という掟があるのです。 普段2階に置いてある実験用マシンはMarsの方ですが、奥様が不在の時に時々入れ替わってPlutoのメンテナンスをしていてもちょっと見てわからないようになっているのです。
あと、預かって帰ったマシンMinervaとか、ディスプレイにしか見えないディスプレイ内蔵されマシンMercuryなどがゴロゴロしていて一家に2台の鉄則を誤魔化すためのカラクリがいっぱいです。
たまたま奥様のいない今夜はぜひともメンテナンスを受けられない不遇のPlutoを復活させてやらなければなりません。

まず、退役するMinervaからビデオカード以外の機器を取り外します。ハードディスク、CD−ROMドライブ、モデムカード、サウンドカード、外してやりながら「1年間、遠くでよく働いたね。」と、声をかけてやりたい気分です。
次に取り外した機器をPlutoに取り付けます。ビデオカードは4800円ぐらいで買ったVanta8MBを取り付けます。LANも追加しました。大急ぎでここまで30分です。

さて、ここから普通は新規インストールですが、先日来ハードディスクの換装に悩まされ続けてきましたので、ここはひとつ裏をかいてWindows98の体力をテストしてやれと、Windowsが乗っかったままのハードディスクを載せ換えてみることにしました。人工知能Windows98は、自分の身の回りのハードウエアがそっくり入れ替わることにどこまで耐えることが出来るでしょうか。
泥沼にはまったときのための対策に、ハードディスクをMinervaにつけたままの状態の時にWindowsインストールディスクの「Win98」フォルダをそっくりハードディスクにコピーしておきました。

さて、電源を入れると拍子抜けするほどあっさりマシンは起動します。
途中から「マザーボードリソース」にはじまって、マシンのありとあらゆるデバイスの自動認識が始まりました。
PCI-to-PCI ブリッジのところでドライバが見つからなくなってストップです。
あらかじめコピーしておいた「Win98」フォルダを探しても出てきません。
CD−ROMを読ませようとしたら、CD−ROMそのものが認識されていません。なんと。

ま、いいや。次いきましょう。
続けてPCIバス、パラレルポート、シリアルポート、IDEコントローラー、USBルートハブ、・・・普段目にすることがないものまでめまぐるしくインストールされてゆきます。
人工知能はいいけれど、「それ」をみつけるまでこいつは何の上で活動していたのでしょう?全くもって謎です。

VGAグラフィックアダプタまで見つけたところで再起動を促されました。
再起動したところ、CD-ROMが使えるようになっていたので、PCI-to-PCIブリッジのインストールも出来ました。そうしたらまた新たに様々なデバイスが見つかってインストールは続きます。
何とサウンドカードはハードディスクと一緒に引っ越して来たため再インストールは不要でした。モデムはCD-ROMのファイル配置が説明書と食い違っていたので後で手動インストールになりました。LANカードも添付フロッピーの変なフォルダに適合するドライバがあったので手こずりました。
Windowsが無事動くようになってから、さっきドライバがみつからなかった「Win98」フォルダを調べるとちゃんと開くことが出来ました。どうやらはじめの時はCABファイルを展開する能力がなかったようです。 大脳移植術は2度目の再起動であっさりものになってしまったようです。
おおっと、USERはM氏のまま。マシンの名前はMinervaのままになってしまいました。そりゃ大脳移植術なので致し方ありませんが。

さて、ベンチマークを取ってみましょうか。
※注意 あえて古いバージョンでベンチマークをとっています※

★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★ 使用機種 Processor AMD K6 3D 551.0MHz [AuthenticAMD family 5 model 8 step C] 解像度 800x600 256色(8Bit) Display NVidia Vanta Memory 64,464Kbyte OS Windows 98 4.10 (Build: 1998) Date 2001/ 2/23 0:18 HDC = ALi M5229 PCI Bus Master IDE Controller HDC = プライマリ IDE コントローラ (デュアル FIFO) HDC = セカンダリ IDE コントローラ (デュアル FIFO) A = GENERIC NEC FLOPPY DISK C = GENERIC IDE DISK TYPE46 D = TEAC CD-524EA-B Rev 1.0A ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory Drive 25657 33656 41633 46625 7023 31134 3857 58 21288 20039 20575 C:10MB 先日のMinerva2に比べたらビデオカードの性能差が歴然としています。おや?ハードディスクがきっちりATA33の性能しか出ていませんな。どうしたことでしょう?

次は3DMark2000です。
いくつかのテスト項目はビデオメモリ8MBのためスキップされましたが、
1289 3Dmarks  を記録しました。

楽しく作業を終えて時計を見れば午前1時半です。
少々の問題点を残したままですが作業を終えましょう。
何と言っても最大の問題点は「使い道がない。」ことですから。


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