人間精神学研究所で行っている研究の概要を
ご説明いたします。
人間精神学研究所では、人間と精神に関わる諸問題を研究テーマとし、心理学・教育学・哲学・社会学など、様々な分野への探究を行っています。
ここでは、本研究所の研究活動を支える基礎理論と、それにもとづく研究活動について、若干の説明をいたします。それぞれの項目をクリックすると、詳細な説明をご覧頂けます。
本研究所におけるすべての研究活動の根幹をなす理論です。
人間存在や精神活動に関する基本的な考え方・捉え方を説明しています。
自己・他己双対理論に基づいて構築された心理学モデルです。
人間の精神活動を包括的に理解するためのモデルが提示されています。
本研究所における自閉症研究の説明です。
理論と心理学モデルに基づき、自閉症の本質を明らかにしています。
精神病理に関する研究の説明を行っています。
ここでは統合失調症・うつ病・人格障害について、若干の説明を行っています。
近年、注目を集めているLDとADHDに関する研究の説明です。
心理学モデルに基づき、両者の本質を明確に示し得る仮説を提示しています。
教育問題に関する基本的な立場を説明します。
教育の目的である「人格の完成」について若干の説明を行っています。
社会問題に関する基本的な立場を説明します。
ここでは、民主主義と日本社会の特異性について、若干の説明を行っています。
中塚善次郎(善成)
1938(昭和13)年、岡山県生まれ。
1976年、大阪市立大学大学院文学研究科博士課程(心理学専攻)修了。
1982年、文学博士。
名城大学教職課程部、和歌山大学教育学部、鳴門教育大学障害児教育講座をへて、
2004年4月より、美作大学児童学科教授として勤務。
1988年、得度・僧階取得。法名は善成(ぜんじょう)。
内田クレペリン検査の研究に始まり、1980年代半ばからは障害児心理学、障害児
教育哲学を主なテーマとして研究活動を行う。特に自閉症研究では、心理統計法を
用いて自閉症児の行動的特徴と障害の本質を解明することを意図し、N式自閉傾向
測定尺度(Nakatsuka Scales of Autistic Tendencies NSAT)を開発。NSATを駆使して
多年にわたり自閉症研究を展開した結果、自閉症の基本障害が「情動の共有の困難
を中心とした、社会性の障害」であることを明らかにする。
また、障害児をもつ親の心理も重要なテーマとして取り上げ、障害児をもつ母親の
ストレスを客観的かつ直接的に測定できる「ストレス尺度」を構成して研究を続ける。
一連の研究成果と、自らの宗教的体験をもとに独創的な哲学的心理学理論である
「自己・他己双対理論」を構築。この理論に基づいて、1990年代以降は心理学・教育学・
哲学を主要な研究分野として研究を行う。最近では、これらに加えてさらに社会学・倫理
学・経済学・法律学・歴史学などへと探究の分野を拡大している。
将来的には、これら人文諸科学を「人間精神学」という学問体系として確立する構想を
持っている。
(主要著訳書)
『WISC-Rによる知能診断』(共訳、日本文化科学社、1983年)
『内田クレペリン検査の新評価法』(風間書房、1991年)
『人間精神学序説−自他統合の哲学的心理学の構築とその応用−』(風間書房、1994年)
『ひとで悩みたくない人は』(大東出版社、1994年、中塚善成名で執筆)
『学習障害研究における人間精神学の展開−新仮説の提唱および学習適応性尺度の構成−』
(共著、風間書房、2001年)